インプラント手術直後から抜糸までの過ごし方 ~翌日から1週間後の抜糸まで~

インプラントを埋め込んだ画像

はじめてインプラント手術を経験した時、手術した部分の痛みや腫れが「心配の無い想定内の反応」なのか、あるいは「異常な反応」なのかが分からず不安になると思います。
このシリーズでは、
1.「インプラントの手術後はどういう反応が起こり、変化していくのか?」、
2.「どのようなことに注意すればよいのか?」
ということについて説明したいと思います。

今回は、「インプラント手術直後から抜糸までの過ごし方」について説明します。

インプラント手術直後から抜糸まではどのようなことに注意すればよいのか?

1.痛みについて

痛みがあれば痛み止めを服用してもいいです。

 

2.翌日の腫れについて

翌日になると手術部位が腫れていることがあります。

 

腫れるというのは手術後の普通の反応なので心配はいりません。

腫れていても(痛みが無い場合は)冷やさないでください。

 

冷やし続けると腫れの回復が遅れるからです。

腫れはだいたい3日目を過ぎると引きはじめ、1週間も経てば痛みも腫れも収まることが多いです。

 

3.うがいをしすぎないようにしてください。

過度なうがいは縫合した糸がはずれる可能性があります。

 

4.食事について

食事は引き続き、1週間後の抜糸までは軟らかいものを選んでください。
咀嚼する際は、なるべく手術した部位とは反対側で噛んでください。

 

5.飲酒・喫煙は引き続き厳禁です。

「お酒はいつから呑んでもいいですか?」とよく聞かれます。

抗生剤を服用している間は飲酒をすると肝臓に余計な負担をかけるのでやめてください。

 

タバコは傷口の治癒を遅らせるので、出来れば数週間は禁煙しましょう。

 

6.スポーツについて

スポーツはいつもよりも軽めのレベルから再開しましょう。運動をして痛みが出るようなら中止してください。

 

7.お風呂は引き続きシャワー程度にしてください。

 

8.処方された薬は忘れずに服用してください。

痛みが無いと抗生剤も飲み忘れがちですが、手術後の感染を予防する目的があるのでちゃんと服用しましょう。

 

9.歯みがきは手術側を完全に避けてください。

右側にインプラントを植えた場合は、右半分は磨かないでください。

 

10.皮下出血について

引用 : ITI treatment guide vol.5

骨量が足りないところへ骨を作る手術(造骨手術やサイナスリフト)をおこなった場合は術後2、3日経過してから、施術したあたりの頬から顎の皮膚に暗紫色の内出血班が生じることがあります。

 

これは内出血が皮下に及んだために皮膚が紫や黄緑色に変色するものであり、驚かれるかもしれませんがこれも自然に消えていくので心配は要りません。

自然に徐々に色が薄くなり、1~2週間できれいに消えます。

 

気になる方はマスクなどを利用して隠しましょう。

 

11.縫合糸は通常1週間後に取ります。

 

(村山偉知朗 記)